【文章摘要】 世界の経済はコロナ後の回復が期待される中,欧米ではインフレーションが加速し,インフレ抑制のための金利上軋高止まりが継続しています.中国では2023年初めにゼロコロナ政策が終了し,経済の回復が期待されましたが不動産不況の影響を受け,経済全体の活気が欠けています.こうした経済環境の中,日本においてもインフレーションの兆しが強まり,2024年の春闘では労働力不足から大企業を中心に5%を超える賃金上昇が合意され,物価と賃金上昇の好循環が実現されようとしています.こうした経済環境を背景に日本銀行は3月に長らく続けて来た「マイナス金利」政策の解除に踏み切りました.また,株式市場においては34年ぶりに日経平均株価が最高値を更新しましたが,日本経済全体としては成長の高揚感に欠け,円安の影響もありますがGDPはドイツの後塵を拝し世界第4位に落ちてしまいました. |