【文章摘要】 粉末X縁回折(XRD)による耐火物中の結晶相の定量にあたっては,最も一般的な検量線法においても標準物質の組成の選択や選択配向が問題となり,正確さには妥協を要する。Rietveld法は検量線の作成が不要であり,選択配向の影響を反映できるが,含有相の結晶構造データを準備する必要がある。結晶構造データを必要とせず各結晶相の組成と回折積分強度さえわかれば定量可能となる簡便な方法として,Direct Derivation法(DD法)が虎谷1)により開発されているが耐火物分野での適用はまだ少ない。本研究では,Rietveld法およびDD法によりマグネシアカーボン質れんが中の結晶相の定量を試みた。 |